2010年02月27日

サブモダリティー・チェンジとは

人間の記憶は、様々な要素が絡み合って構成されています。
その要素の事を、NLPでは『サブモダリティー』と呼んでいます。

サブモダリティーは、視覚、聴覚、感覚といったもので構成されております。
視覚の場合は明るさや色、動き、位置などですね。
聴覚は音量、音程、リズムなど、感覚は温度や感触、重さなどです。

こういったサブモダリティーに対し、記憶内での変化を起こさせる事で印象の改善を図るというアプローチがNLPにおいて存在しています。
『サブモダリティー・チェンジ』というテクニックです。
NLPでは、記憶操作によって自身のメンタル状態を向上させる方法がいくつかありますが、その中における基本的なものがこのサブモダリティー・チェンジですね。

サブモダリティー・チェンジの方法としては、ポジティブシンキングと同じような感じですが、そこからさらに踏み込んでいきます。

まず、上手くいっている状態をイメージし、そのサブモダリティーを確認します。
そこからさらに向上の余地があるかどうかを確認し、今度は上手くいっていない状態で同じ確認をします。
それを踏まえ、今度は上手くいっていない状態のサブモダリティーを、上手くいっているサブモダリティーとすりかえてみます。
この作業を繰り返す事で、徐々に上手くいっていない状態が上手くいっている状態のサブモダリティーに変化します。

変化した部分をそのままにして、また同じ作業を繰り返していく事で、脳内はポジティブな状態のサブモダリティーで満たされます。
これがサブモダリティー・チェンジです。
  


2010年02月17日

アイ・アクセシング・エクササイズ テクニック

NLPでは、視覚、そして目の動きというのを非常に重視します。
視覚は情報収集の最も中心となる感覚で、その感覚を操る事で、記憶をはじめ、精神面を改善させるというのが狙いです。
その為、NLPにおいては目というものは非常に大事な存在といえます。
その目を上手く利用し、過去の嫌な出来事や不安を払拭しようというのが、『アイ・アクセシング・エクササイズ』です。

NLPのテクニックのひとつアイ・アクセシング・エクササイズは、目を動かす事が基本となります。
その為、代表システムにおける、視覚優位の人にとって特に効果を期待できる技術といえます。

アイ・アクセシング・エクササイズの方法は、まず嫌な出来事。不安に関して思い出させます。
そして同時に、そのイメージや感情を言語化します。
この際、セラピスト側は目の動きを観察し、どの代表システムに優位性を持っているかを確認します。
そして次に、セラピストによる誘導で、目を動かします。
この後、再び同じ出来事や物事に対してのイメージをし、最初と違いが出ているかを確認します。

アイ・アクセシング・エクササイズは、目の動きを操作する事で、イメージの変換をさせるというものです。
視覚優位の人以外には利きにくいという難点がある一方、実践が簡単という事で、試しやすい方法ではあります。

人の記憶や感情というのは、実のところは外部からの操作で大分変えられるそうです。
そのためには、その人がどのような性質で、どのような変化を必要としているかを探ることが重要となります。
NLPの研究は、そこに集約されているといって良いでしょう。
  


2010年02月13日

8フレームアウトカムとは

ビジョンタイムラインの時に使用したアウトカム、すなわち目標や夢といったものは、NLPにおいて非常に重要な位置付けになります。

今の世の中、なかなか夢を抱く人が少ないという問題がありますが、その場合は当面の目標で構いません。
例えば、ダイエットをするという目標を立てたとしましょう。
この場合、アウトカムは「3ヶ月で5kg減らす」といったもので構いません。
これを軸に、NLPの技術を利用していきます。

アウトカムを達成する為のNLPのテクニックの中に、『8フレームアウトカム』というものがあります。
8フレームアウトカムというのは、アウトカムに対して8つの質問を行うというものです。
これに答える事で、アウトカムがより明確になり、具体的な達成までの行動プランが立てやすくなるのです。
その8つの質問は、以下の通りです。

・あなたの目標は何か?

・目標が達成された場合、どのやってそれを把握するか?
また、その証明となるものがあるか?

・目標はいつ、どこで、誰と作るか?

・目標を達成した場合、人間関係や周りの環境はどう変化するか?

・目標達成の為に必要な、あなたが持っている現在のリソースは?

・現在目標達成の為に止めているものがあるとすれば、それは何か?

・目標達成は、あなたにとってどんな意味があるか?

・具体的な行動プランはあるか?まず何からはじめるか?

これらの8つの質問に答えていく事で、徐々にビジョンが明確となり、目標に対するモチベーションが上がっていきます。
  


2010年02月09日

ポジション・チェンジ

ポジション・チェンジは、NLPにおける「The map is NOT the territory」の概念に基づいたテクニックです。
これは、割とNLPに特定したテクニックというよりは、多くの人が指導する際に用いる考え方かもしれません。
主にコミュニケーションの向上に用いる技術です。

人間は、同じ状況に関しても、それぞれに見方や捉え方が違いますよね。
それはなぜかというと、ポジションが違うからです。
個性という言葉で簡単に表現できるものではなく、その人それぞれの環境や状況が、同じ物事でも違う見方にさせるというのが、このポジション・チェンジの基本概念です。

実際にNLPとして利用するテクニックとしては、そのまま名前どおりポジションをチェンジする、という試みが行われます。
そのためには、まず3つのポジションを確認する必要があるでしょう。
それは、自分の視点、相手の視点、第三者の視点です。

イメージの仕方はそれぞれですが、このNLPではポジション=椅子というイメージを作ります。
椅子を自分のものと相手のもの、2つ用意してください。
そして自分の椅子に座り、相手の椅子を見ます。
この場合の相手は、コミュニケーションを図りたい相手と考えてください。
そこで、相手の椅子に対して自分の伝えたい事を伝えます。

次に自分を椅子に座らせたまま、精神のみを第三者のポジションにおきます。
そして、そこから客観的に二つの椅子を眺めます。

その次には、相手のポジションに座ります。
座るというよりは、元々イメージしてある相手に入り込む感じですね。
そして、自分が先ほど自分のポジションで発言した内容を受け、それに対しての回答を行います。
この際、相手の情報を把握していれば、その真似を行う事が望ましいです。
仕草やクセでも構いません。
相手に入り込む事が重要です。

この後、また第三者のポジションにいき、双方の関係を客観的に見ます。

これらの行動は、簡単に言えば「相手の気持ちになって考える」という言葉のイメージを具体的にするという感じですね。
  


2010年02月02日

ビジョンタイムライン

NLPの基本テクニックのひとつであるアンカリングには、いくつかの応用テクニックが存在しています。
そのひとつが、『ビジョンタイムライン』です。

ビジョンタイムラインも、NLPにおいては利用頻度が多いテクニックですね。

まず、タイムラインというものが何かご説明しましょう。
タイムラインというのは、過去、現在、未来を繋ぐラインです。
NLPならではの概念という訳ではなく、こういった時間軸というのはどのような分野においても共通の概念です。
このタイムラインを歩くイメージを作り、それによって過去のリソースを導き出すというのが、ビジョンタイムラインの基本的な方法といえます。

具体的に見ていきましょう。
まずは現在を中心としたタイムラインを作ります。
未来には目的などの達成地点を設定し、過去はそれを思い立った、あるいはその前の物心がついた頃を設定します。
それらを一本の線で結んでください。

次に未来における目標、あるいは夢でも良いですが、その夢を明確にします。
ここでの明確化は、数値などの客観的な形で表せるものが良いでしょう。
この夢、目標をアウトカムといいます。

アウトカムが決まったら、以下の3つの質問を自身に行います。

「そのアウトカムは実現可能か?」
「それを実現する能力を持っているか?」
「それを手に入れるのに相応しいか?」

それを確認した上で、現在地から未来へ向けて一本の線の上を歩くイメージを作ります。
アウトカムに至るまでの間、様々な映像や音が頭に浮かぶかもしれません。
それをしっかり確認しておきましょう。
アウトカムに辿り着いたら、その時の感覚、感情をしっかりと宣言します。
ここで重要なのは、記憶したりするだけでなく、実際に言葉にする事です。

今度は過去に向けて歩いていきます。
アウトカムに関連する記憶、体験を探しに行く感覚です。
まずひとつ目の体験で立ち止まり、それを今体験しているかのように語りましょう。
そして、この体験の直前にアンカリングを行います。

アンカリングを行いつつ、過去にどんどん遡り、ひとつひとつの体験、出来事で立ち止まり、そのたびにその体験を再び現在に呼び起こします。
これがビジョンタイムラインです。